2017年5月16日火曜日

応力

比較のために日立系についての記憶を呼び起こしてみても、IBM産業スパイ事件程度しか思い出せません。おそらく、いくつかの談合事件があったような気がしますが。

で、東芝系なんですがやたらとネガティブな過去の事案が思い出されるわけです。この差が企業グループそのものに起因するのか、メディア対策の巧拙に依るのかは存じません。

思い出された事案をとりとめもなく挙げてみます。記憶を確かなものにするため、想起されたキーワードを元に検索はしました。

ここ最近の耳新しい粉飾決算、パワハラ疑惑、監査法人の変更、半導体事業の売却についてのウエスタンデジタルとの契約違反等については触れません。まぁ、よくも次から次へと独善というか傲慢な印象を抱かせる事案が露見するものだと、感嘆しています。

これまで蓄積された応力が東芝という枠の耐力を超え吹き出てきたということでしょうか。これまでの蓄積としては、
米国のFDCに関する訴訟
東芝機械ココム違反事件
RCサクセションの『カバーズ』はなぜ発売禁止になったのか
東芝クレーマー事件
消費者をを軽視したHD DVD撤退
【ITブラック】特許庁システムにまつわる黒い話が色々ヤバイ
(平成22年10月27日)株式会社東芝及び日本電気株式会社に対する課徴金の納付を命ずる審決について(旧郵政省発注の郵便番号自動読取区分機類の入札談合事件)
法令遵守、顧客満足についての意識が欠如していることが見て取れます。その集大成が今般の事案じゃないかと。これまでも予兆はあったし、そういう企業体質が是正されないまま今に至った、ということです。

例えば、東芝の株主総会で、米原発子会社ウエスチングハウス(WH)による原発サービス会社CB&Iストーン・アンド・ウエブスター(S&W)の買収に関し言い放たれた、
——当時の判断としては正しかった——
という文言はその証左です。上述の過ちが全く省みられていたとはとても言い難いわけです。過去を踏まえるならば、当時の判断は誤りだった、適切な判断を下すための材料が不足していたとの弁明が妥当な処ではないでしょうか。

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