2015年10月25日日曜日

看過

連日、杭打ちデータ改竄による横浜市のマンション傾斜問題に関する報道が巷を賑わせています。
横浜市のマンション傾斜問題
こっちの問題を覆い隠さんばかりです。
「盟主」巨人から賭博選手がボロボロ出てくる 「平成の黒い霧になるのか」疑心暗鬼のプロ野球界
絶好のタイミングです。そういった力が働いているのでしょうか。

それはさておき、件のマンション傾斜問題で、どうにも腑に落ちない疑問が思い浮かびました。問題の発端は、マンションの棟と棟を繋ぐ渡り廊下の手すりに2cmの段差が床には1.5cmのズレが生じていたことのようです。で、市建築局が確認、三井不動産レジデンシャルが52本の杭を調べた結果、虚偽データを使用した施工不良が明らかになったと。

このズレが生じた部分は、電車に例えるならば連結部に相当するのでは、と思ったわけです。マンション各棟に生まれる応力や歪を吸収するといった役割は全くなかったのでしょうか。ズレが生じたことを肯定するという意味ではなく、杭の上に建築された棟の、居住部分の傾きとの関係はどうなんだろう、ということです。

杭の施工不良で棟が傾斜してしまったのであれば、居住部分の床も相応して水平がずれてしまっているような気がします。ただ、住民の方々の居住部分や棟内の共用部分についてのズレや傾きは報道されていないような...

そういった意味で、件の手すりの段差や床のズレは、果たして、杭の施工不良によってのみ生じたのだろうか、よく判りません。杭の施工不良と渡り廊下の手すりの段差、床のズレの間の関係について説明が不十分なような気がします。

又、該杭の施工不良は杭打ち作業の現場管理人?責任者のずさんな施工、施工データの改竄によるとされています。杭の長さが足りなかったと...支持層に到達しなくとも打ち込めるだけ打ち込んで届いたことにしようと...

 設計に基づいて資材を用意していたなら、通常資材は余らないのでしょうか。その時点で異常に気づけたんじゃないかと。杭の太さ、長さといった規格、打ち込む本数、位置、深さが設計され、設計に基づいて用意された資材を指示通りに施工した...

元々の設計ミス、支持層までの距離の見積り不足の可能性も否めない...素人の勘ぐりです。用意された資材で指示通りに施工した、それを杭の打ち込み不足と非難されても...確かに支持層に到達したことの確認作業を怠った責任はあります。

しかしながら、この確認作業で打ち込みが不十分、且つ資材も不足といった事態に直面した時、
どういう対応をすべきか
それは現場の判断のみで十分か
責任の所在は何処に求めるか
そういった危機管理というか、トラブルシューティングの仕組の不備こそが問題の根幹であると考えます。元請けや設計会社に施工不良の原因があっても、下請けの施工会社がその責任を負わされるのか、といった話です。
建て替えとなった場合は、販売会社の三井不動産レジデンシャルや施工会社の三井住友建設と費用負担を協議する
旭化成側の発言ですが、この辺りに”一方的に責任を求められても...”と元請けや販売会社の押し付け体質に対する反発が滲んでいます。と記していた処、
マンション傾斜の発端は三井住友建設のミス…短いくい発注
といった記事が...本問題は発覚した一例ですが、氷山の一角のように思えてなりません。

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