2015年2月16日月曜日

真偽

前のエントリに続けてですが、
r(資本収益率)>g(経済成長率)
が成立するならば、日本の現状の資本収益率、例えば銀行の貸出金利では、経済成長率は低いまま頭打ちとなります。低い資本収益率に経済成長率が抑えつけられて経済成長できないわけです。

金融緩和の継続、追加の緩和は資本収益率増加とは逆方向に作用しますから、経済は一層減速する、といった理屈になります。

こういった状況下で打ち出される成長戦略に、果たして実効性はあるのでしょうか。画餅に過ぎないのではと斜めに見ています。

成長戦略が功を奏して経済成長率が増加、これによって資本収益率が押し上げられ,再び経済成長率が増加する...そういった正帰還は果たして起こり得るものでしょうか。緩和マネーが資本収益率の上昇を抑えているのに

一方、資本収益率の増加によって経済成長率を引き上げ、再び資本収益率増加、経済成長率上昇というサイクルも想定し難いわけです。金融緩和を続けていて何故資本収益率が増加するのかという疑問が生じます

卵が先か鶏が先かという話と共に、冒頭の不等式が普遍であるならば、経済成長率増加に向けての動的変化を思い描くのもなかなか難題だなぁ、と思った次第です。

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