2012年11月2日金曜日

安全


先のエントリでは、安全性が確認されたとして大飯原発が再稼働決定に至ったことを記しました。

では、この安全性が確認された大飯原発は、過酷な事故が発生しないことが確約された原発でしょうか。私には、過酷事故の発生確率が確実に0%である原発とは信じられないのです。

おそらく、大飯原発という特定の原発に関し、原発の耐用年数を原則40年として、残余の稼働期間中は
――まあ、大丈夫なんじゃないか。過酷事故が発生しないまま逃げ切れるんじゃないか。――
といった、時間、空間が限定された条件下での安全を宣っているのではないでしょうか。


大飯原発が無事故のまま寿命を迎えた時、過酷事故の発生率は結果として0%となります。しかしながら、各国各地の新旧全ての原発でたとえ大飯原発と同等の安全性が得られ、各々の原発で過酷事故の発生率が0%と見積もられたとしても、それらの総和は決して0にならないと考えます。

”安全性が確認された大飯原発”にはこの文言を利用して”安全性が裏付けられた原発は存在可能”へと普遍化しようとする意図が見え隠れし、強い不信感を憶えました。

勿論、安易な
――無事故のまま逃げ切れるんじゃないか。逃げ切りたい。――
も容認できないことを申し添えておきます。